2014年8月14日木曜日

リビングウィルを用意することの意味、近藤誠先生作成の文案

昨日のブログでリビングウィルという言葉に触れていますので、そのことについて紹介します。
最近読み終えた矢作直樹さんの『いのちが喜ぶ生き方』と本の中に【リビングウィルを用意することの意味】(p41-43)という文章がありました。
一部抜粋してみます。
リビングウィルを活用する背景には二つあります。
①最期を迎えるスタイルの選択肢が増えたこと
②自らの意思だけで自由に死ねない社会になったこと
家族の意思が反映されるケースも増えています。すでに判断能力が乏しい当人と疎通(意思疎通)は難しく、そうなると家族と相談するしかありません。しかし家族の判断が必ずしも当人の希望とは限りません。ここが難しいのです。リビングウィルを文書化しておけば、それが当人意思であることが認められますから、トラブルが回避できます。
リビングウィルは遺言書みたいなものです。文章は自筆以外にパソコンやワープで打ち込んだ文字でも大丈夫です。そこに自分の署名、それを書いた日付(この二つは自筆)、さらに公正証書として押印が必要です。
「胃ろうや鼻から管を入れるような医療措置を希望しない」
「延命治療はやめてほしい」
「抗がん剤治療も放射線治療も希望しない」
医療に関する自分の希望を、できる限り記しておきます。さらに自分が亡くなった後のことについても、できる限り記すことが大切です。
「家族葬にしてほしい」あるいは一部(これこれまでの)親戚を呼んでほしい」
「通夜と葬儀は身内で、あとは社葬を開いていただきたい」
「お父さんと同じお墓には入れないで共同霊園へ入れてほしい」
文書の最後に本人署名の他に、家族(代表者一人でいい)の自筆書名、それに押印も入れましょう。医療側はそれで公正証書と見なします。市販されているエンディングノートも利用できますし、特にそこまでではなくとも通常の用紙やノートに記載、準備されても大丈夫です。ただし、心はコロコロ変わります。だから自身の希望が変わればその都度、新しいリビングウィルをご用意ください。
というわけで、リビングウィルを用意することの必要性が書かれています。
リビングウィルについては、今年の5月8日付のブログ『塩田妙玄さんの本から"自然死"、近藤誠さんの本から"リビングウィル"』というタイトルで紹介したことがありました。
近藤誠さんのリビングウィルについて、わかりやすくまとめてくれているコラムを見つけましたので、リンクを張っておきます。
『延命治療を避けて尊厳死するために「リビングウィル」として残す近藤誠先生作成の文案を知る』

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