2010年10月12日火曜日

山田朱織先生のアドバイス(2)

前回に続きまして、山田朱織先生の本から腰痛対策の
アドバイスを紹介します。
◎この寝返りとは、私たちにとって、とても大事なもの。眠っている間も、寝返りによって必要不可欠な運動をし、血液やリンパ液、関節液といった体液を循環させることが大切なのです。
 逆に、もしも一晩中じっと動かずに寝ていたとしたら……?
 起きているときも同じですが、ずっと同じ姿勢を続けていると私たちの身体は痛んだり、しびれたり、むずむずしてきたりします。それは血流が悪くなっている証拠。
◎つまり本来、私たちの身体は自分が考えている以上に、夜中に頻繁に寝返りを打って、上手に体液を循環させているのですね。
 また、寝返りには体温調節という役割もあります。人間は長い時間、ずっと同じ姿勢で寝ていると、身体の下になった部分に体温がこもって、温度が上昇してしまいます。そこで私たちは寝返りを打って身体の向きを変えることで、体温を調節しているのです。
 これで、寝返りというものがどれほど大事か、おわかりいただけたでしょうか?
 つまり、「寝返り上手」こそ「睡眠上手」というわけですね。
 ただし ― ここが重要なのですが ― この自然な寝返りは、正しい「睡眠姿勢」があってこそのこと。
◎逆に、寝姿勢が悪いと自然に寝返りを打つことができず、眠りが浅くなってたびたび目が覚めたり、朝起きてからも疲れが残って熟睡感がなかったり……。そんな睡眠障害が起きてしまいます。
 ですから、じっとして眠っているとき(静的睡眠姿勢)にも、自然かつダイナミックに寝返りを打つとき(動的睡眠姿勢)にも、正しく、理想的な姿勢が取れていることが大切なのです。
◎身体を横にすること自体は誰にとってもラクで気持ちのいいものですよね。
 そもそも考えてみれば、私たち起立歩行をする脊椎動物にとって、背骨から脊椎・椎間板・神経を休められるのは、夜、身体を横たえたときだけ。
 ですから、横になって眠っている間に、日中にかかった圧力でひずんだ脊椎や椎間板、筋肉などを体めて、翌日までに本来の状態にリセットしてあげなければなりません。
 また、このときも身体中の骨や筋肉を偏りなく、まんべんなく休ませてあげるために、寝返りが必要です。
 そのためにも、やはり脊椎に負担をかけない、正しい睡眠姿勢を取ってあげることが大切なのです。
◎枕、敷物など身体を預ける寝具が、あなたの睡眠姿勢を決定づけているのです。さて、その中でも1番大切なものは何だと思いますか?
 実は、それは枕です!
 睡眠環境を決定づける要素の七ー八割は枕、残りが敷物やかけ物、寝巻きなどです。
 もしも逆に、朝起きたときに、首が痛かったり、疲れていたりしたら……それは枕に問題があるということ。
 こんなふうに枕は私たちの睡眠に、決定的に大きな影響を与えてえているのです。
(山田朱織著「病は寝ている間に治す」より)

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